北海道を出るからこそ、北海道を知ってほしい

この記事は、北海道民による北海道民のための記事です。北海道に関する豆知識の記事なので、道外の人が読んでも多少はためになると思います。

就職活動も落ち着き、来春から上京する人も多いはず。生まれ育った土地を離れ、大都会に繰り出すことはとても孤独だし、対人関係の不安も多いでしょう。

私も今でこそ札幌で働いていますが、インターンや社内研修で上京する機会はありました。そこで気づいたことは、「北海道出身は対人関係を築く上でプラスに働く」ということでした。その理由は、道外の人々は北海道を異国の地だと思っており、様々なことを聞いてくるから。相手が北海道に対して抱いている疑問をぶつけてくれるし、土地ネタは対象年齢を問わないから、誰にでも話しやすい。多分、私たちが沖縄を異国の地と思っているのと大差ないのでしょう。

北海道を出るからこそ、北海道を知ってほしい

本題ですが、北海道出身という会話のネタを広げるには、当然北海道について知っていなければなりません。

北海道について学ぶことで、会話を一段も二段も掘り下げることができます。その間、会話の主導権は自分にあるわけで、周りの人に印象を与えることにも繋がります。北海道出身というだけで会話の引き出しが増えるのだから、実にお得です。

以降は私が北海道について聞かれたネタを紹介します。これを会話のネタに出来るかは結局相手と自分次第ですが、知っていて損はしないので、雑学を手に入れる気持ちで読んでみてください。

北海道は変わった土地の名前が多い

言わずもがな、アイヌ語の地名をそのまま使っているからなのですが、その土地がアイヌ語でどんな意味であるか知っていますか?例えば札幌も名前の由来はアイヌ語で、「サッポロペッ」(乾いた大きな川)と呼ばれていました。アイヌ民族は川や山などの自然をとても大切にしており、その土地の特徴を地名として呼んでいました。そのため、「川」を意味する「ペッ」は今でも多くの地名に残っています(別のつく地名が多いのも、川という意味の「ペッ」「ベッ」を漢字に置き換えたため。ちなみにアイヌ語には文字が存在しません)。

また、移住者由来の土地名も多く存在します。広島県からの移住者が暮らしたためについた「北広島市」、足尾銅山鉱毒事件の被災者が移り住んだ「栃木(佐呂間町)」など。なお、あまりの寒さに逃げ出す移住者も多かったとか。

他にも、移住者が24戸だったから「二十四軒」、8戸だったから「八軒」(いずれも札幌市西区)など単純な命名もあります。

北海道は本当にゴキブリが出ないのか

聞かれることが多いような気がします。道民は見たことない人の方が多いのではないでしょうか。

道民はゴキブリにビビらない話がテレビで紹介されたりもしました(下記参照)。

北海道民はゴキブリを知らない?興味津々の様子に村上信五「マジかよ!」 - ライブドアニュース

去年登別マリンパークニクスへ遊びに行った時、爬虫類コーナーにゴキブリが展示してあったのを覚えています。本州では確実に展示しないであろう…。

方言喋って

喋れません。ただし函館近郊など、昔から津軽方面と交流があった地域はその影響が根強く残っているようです。

明治時代に開拓された地域は、北陸や東北などあらゆる地域から移住者が来た関係で、共通語が普及したそう。訛りが少ないことから、札幌にはコールセンターが多く存在します(他にも賃料が安いという理由もありますが)。

「〜だべ」「押ささる」「なまら」「わや」など、標準語でない言葉も話しますが、基本的に東北地方と共通する方言なのでオリジナリティはないのです。

第一印象は大事

せっかく北海道出身という個性(?)を持っているのですから、「へぇ〜!北海道出身なんだ!」「アッ、ハイ…」で終わらせるのは勿体ないです。梅雨は今年が初体験ですマジビビってます、くらい付け加えると会話が続きやすなるのではないでしょうか。会社の人と会話なんてマジメンドクセエと思う方もいると思いますが、その機会はほぼ確実にあります。特に人に言えるような趣味がない皆さん、北海道ネタは頼りになります(ウチの職場は技術の話しかしない!という方はその限りではありません)。近所にクマが出た、鹿に激突した、睫毛が凍ったなど、ネタになりそうな北海道での出来事を思い返してみましょう。そして、思い出に耽ってみてはいかがでしょうか。皆さんの内地ライフを、遠く北海道より応援しております。